名馬紹介
名馬や名シーンを写真や動画と共にご紹介します。
01 オリオンザサンクス
1996年生 父シャンハイ/母ミラノコレクション /母父リヴリア
日高・森永隆範氏生産
3歳4月の門別1000mでデビュー勝ち。2勝目は旭川1000mでレコード勝ち。栄冠賞ではそのレコードタイムをさらに更新している。大井移籍後は距離の不安などみじんも感じさせない圧倒的なスピードで、羽田盃、東京ダービーを制覇し南関東2冠馬に。さらに、この年が1回目となるGⅠジャパンダートダービーを逃げ切って初代王者に輝いている。5歳時にはJRAのGⅠフェブラリーS、JCダートにも出走した。(当時の馬齢表記)
1998年9月23日 旭川・栄冠賞
02 エンゼルカロ
1997年生 父スターオブコジーン/母ヤマフノーザリー/母父ノーザリー
日高町・白井牧場生産
3歳5月の旭川1000mでデビュー。後に重賞を5勝するクラキングオーらに0秒8差をつけ初陣を飾り、2戦目の栄冠賞をハナ差で制した。JRA函館のラベンダー賞(芝1200m)に勝ってGⅢ函館3歳Sに出走。テネシーガール(GⅢ2勝、GⅠ高松宮記念3着)にハナ差競り勝ち、ホッカイドウ競馬史上初のJRA重賞勝利を成し遂げた。GⅠ阪神3歳牝馬S9着後JRAに移籍。01年12月に引退した。母としても12頭の子を競馬場に送り出し39勝をあげている。(当時の馬齢表記)
1999年7月1日 旭川・栄冠賞
03 オースミダイナー
1988年生 父ギャロップダイナ/母タケノパール/母父ミンシオ
新ひだか・武岡牧場生産
4歳4月のJRA京都ダ1200mでデビュー。5歳10月までに6戦5勝の成績を残したが、脚部不安が解消されずホッカイドウ競馬に転入し約2年後に戦列復帰を果たした。9歳10月の赤レンガ記念で重賞初勝利。ホッカイドウ競馬にあった10歳定年制は同馬により廃止された経緯がある。脚部不安と戦いながら走り続け、13歳でGⅢ北海道スプリントに勝ちダートグレードレース最年長勝利記録を更新。瑞穂賞4連覇、13歳でエトワール賞に勝つなど数々の記録を残し、同年の道営記念を最後に引退した。(エトワール賞以前は当時の馬齢表記)
2000年6月15日 札幌・北海道スプリントカップ
04 サウスヴィグラス
1996年生 父エンドスウィープ/母ダーケストスター/母父スタードナスクラ
米国産
3歳11月に東京ダ1400mでデビュー。24戦目の根岸Sで重賞初勝利を飾った。同馬が大きく飛躍したのは地方でのダートグレード競走だった。02年3月の黒船賞から、かきつばた記念、北海道SC、クラスターC、根岸S、北海道SCと重賞6連勝を達成。大井で行われたJpnⅠJBCスプリントで重賞8勝目を挙げ引退した。02年の北海道SCでは、良馬場で日本レコードとなる56秒8をマーク。札幌芝1000mのレコードが56秒5であることからもその凄さが分かる。引退後は種牡馬になり、地方競馬の歴史を変えるほどの影響力を残した。
2002年6月13日 札幌・北海道スプリントカップ
05 コスモバルク
2001年生 父ザグレブ/母イセノトウショウ/母父トウショウボーイ
新ひだか・加野牧場生産
2歳8月に旭川1000mでデビューし2戦目のJRA認定レースで勝ち上がった。同年11月にJRA東京の百日草特別に出走。コースレコードで勝利し日本中を巻き込んだコスモバルクフィーバーが幕を開けた。GⅢラジオたんぱ杯2歳S、GⅡ弥生賞を連勝。皐月賞ではダイワメジャーの0秒2差2着となり、ホッカイドウ競馬所属のまま日本ダービー出走も果たした。凱旋レースの北海優駿を勝ったが、これがホッカイドウ競馬唯一の重賞勝利で、最後の勝利となった。その後は菊花賞、JC、有馬記念、宝塚記念、天皇賞・秋などJRAGⅠ勝利を貪欲に求め続けた。5歳5月にはシンガポールのGⅠを制し地方所属馬初の海外GⅠ制覇を達成するなど、競馬史にその名を刻んだ。
2004年9月2日 旭川・北海優駿
06 クラキンコ
2007年生 父クラキングオー/母クラシャトル/母父ワカオライデン
日高・倉見牧場生産
2歳8月に門別1200mでデビューし初勝利は2戦目。JpnⅢエーデルワイス賞で2着になり頭角を現す。明け3歳の冬期間は大井に一時転厩し、春の開幕と同時に門別に復帰した。3冠初戦の北斗盃を1番人気で勝つと、北海優駿も人気に応え快勝し王冠賞にも勝利。ホッカイドウ競馬史上初の牝馬による3冠を達成した。父も母も北海優駿優勝馬でホッカイドウ競馬ゆかりの血統馬。重賞を8勝し、6歳9月のビューチフルドリーマーカップ(水沢)を最後に引退。同年11月7日に門別で引退式が行われた。引退後は母として、ホッカイドウ競馬に産駒を送り出している。
2010年8月19日 門別・王冠賞
07 ハッピースプリント
2011年生 父アッミラーレ/母マーゴーン/母父デイジュール
浦河・辻牧場生産
2歳5月のデビュー戦(門別1200m)、オープンを連勝しJRA函館でGⅢ函館2歳S、コスモス賞に出走、共に5着だった。10月のサンライズカップに勝ち門別重賞初制覇。JpnⅢ北海道2歳優駿は1番人気の推され2馬身差で優勝した。続けて出走したJpnⅠ全日本2歳優駿で道営史上3頭目、JpnⅠに格付けされてからは道営史上初の優勝を飾った。その後は大井に移籍し、羽田盃、東京ダービーの2冠を達成。ジャパンダートダービーはハナ差の2着に敗れたが、4歳時にはかしわ記念、帝王賞で3着になり古馬JpnⅠでも中央勢と互角に渡り合った。いったんホッカイドウ競馬に復帰するも再び大井に移り8歳9月に引退した。NAR年度代表馬を2度受賞。2歳、3歳、4歳でも最優秀牡馬に選出され、最強地方馬にふさわしい活躍を見せた。
2013年11月7日 門別・北海道2歳優駿
08 ニシケンモノノフ
2011年生 父メイショウボーラー/母グリーンヒルコマチ/母父アフリート
新冠・八木常郎氏生産
2歳7月の2戦目(門別1200m)で2着2秒1差をつける衝撃V。重賞初挑戦のイノセントカップはレコードタイムで圧勝した。2歳11月にJRA栗東に移籍。直後の500万下を勝ち、次走のJpnⅡ兵庫ジュニアGPでダートグレード初勝利をマークした。素質が開花したのは5歳時。7走してすばるS、天王山S、JpnⅢ兵庫GTを勝ち、ダートグレードで2着3回の成績を残した。翌年には3年9カ月ぶりに故郷に帰り、JpnⅢ北海道スプリントカップをレコードで勝ち、凱旋勝利を飾った。その年のJpnⅠJBCスプリントも制している。引退後は種牡馬になりレッドオパールやマミエミモモタローなど地方重賞ウイナーを輩出している。
2017年6月8日 門別・北海道スプリントカップ
09 オヤコダカ
2012年生 父サムライハート/母オメガカリビアン/母父フレンチデピュティ
新冠・森永聡氏生産
2歳5月の門別1200mでデビュー勝ち。栄冠賞は3着だったが、ブリーダーズゴールドジュニアカップで重賞初勝利を挙げている。北斗盃を7馬身差で圧勝したが、単勝1.1倍の支持を集めた北海優駿はスタート直後に落馬競走中止。王冠賞も楽勝しただけに、落馬がなければ3冠馬の可能性が高かった。4歳でオヤコダカ時代を築き、重賞4連勝を達成。道営記念で不覚を取ったが、翌シーズンも開幕から重賞を連勝し、星雲賞では2着に3秒1差をつけ開幕3連勝を飾った。門別で重賞11勝。芦毛の怪物として人気も高かった。
2017年7月6日 門別・星雲賞
10 スーパーステション
2014年生 父カネヒキリ/母ワイルドイマージュ/母父ワイルドラッシュ
新ひだか・グランド牧場生産
2歳5月の新馬戦(門別1200m)を順当勝ち。しかし2歳時は7戦して勝利はデビュー戦だけだった。3歳シーズンは5月末から始動。見間違えるような変わり身を見せ、8戦7勝2着1回とほぼ完璧な成績を残した。その中の1レースが伝説の王冠賞。北斗盃、北海優駿を制し3冠濃厚だった岩手の刺客ベンテンコゾウを撃破し門別の砦を守った。その後は、脚部不安を抱えながら、門別の中距離重賞を完全制覇。水沢のダービーGP含め重賞を13勝し、門別14連勝も達成した。
2017年7月27日 門別・王冠賞
11 ヒガシウィルウィン
2014年生 父サウスヴィグラス/母プリモタイム/母父ブライアンズタイム
新ひだか・グランド牧場生産
デビューは2歳5月。3戦目の門別1200mを逃げ切って初勝利を挙げた。栄冠賞、ブリーダーズゴールドジュニアカップは2着だったが、サンライズカップで1番人気に応えた。北海道2歳優駿2着後、JpnⅠ全日本2歳優駿に出走し船橋に移籍。東京ダービー、JpnⅠジャパンダートダービーを制し、南関東2冠馬となった。同年のJpnⅡ浦和記念で2着となり、その年のNAR年度代表馬に輝いている。5歳時には門別に再転入したが、その後は船橋、岩手など移籍を繰り返し、7歳12月のトウケイニセイ記念優勝を最後に引退した。貴重なサウスヴィグラス後継として浦河イーストスタッドで種牡馬生活を送っている。
2016年10月6日 門別・サンライズカップ
12 メイショウアイアン
2010年生 父マヤノトップガン/母デヒアバーズ/母父デヒア
新ひだか・藤沢牧場生産
2歳8月に札幌芝1800mでデビューし、約5カ月後の2走目で初勝利を挙げた。JRA時代の4勝は全て京都ダート1400mだった。8歳6月に転入し、2戦目のグランシャリオ門別スプリントで2着。それからは門別短距離戦線の主役として活躍した。翌年のJpnⅢ北海道スプリントカップ2着で気を吐くと、10歳の同レースで1200mと1400mで日本レコードを樹立したマテラスカイをハナ差かわし、オースミダイナー以来20年ぶりのホッカイドウ競馬所属馬による勝利を飾った。
2020年6月4日 門別・北海道スプリントカップ
13 マルシュロレーヌ
2016年生 父オルフェーヴル/母ヴィートマルシェ/母父フレンチデピュティ
安平・ノーザンファーム生産
3歳2月にデビューし初勝利まで5戦を要した。芝で3勝を挙げ、4歳9月の初ダート戦に勝ち、マルシュロレーヌの運命が変わった。JpnⅡレディスプレリュード、同エンプレス杯、JpnⅢTCK女王盃と牝馬ダートグレードレースを3勝しダート界の女王に君臨。ブリーダーズゴールドカップで女王の走りを見せると次走、米BCディスタフで日本調教馬初の海外ダートGI制覇の偉業を成し遂げている。
2021年8月12日 門別・ブリーダーズゴールドカップ
14 サンビュート
2017年生 父パイロ/母チャームエンジェル/母父シアトリカル
日高・㈱ケイズ生産
デビューは2歳9月の東京ダート1600m。初勝利は3歳4月の中山ダート1800mだった。2勝クラスを勝ち上がった直後に門別に転入したが、道営記念10着後に大井に移籍。その後、悲願の道営記念獲り達成のため門別に再転入した。その年の道営記念では、3歳2冠でダービーGP優勝シルトプレとの壮絶な叩き合いを制し優勝した。鬼気迫る騎乗をみせた五十嵐冬樹騎手は、翌日に調教師試験に合格しジョッキー生活を終えた。
2022年11月10日 門別・道営記念
15 フォーエバーヤング
2021年生 父リアルスティール/母フォエヴァーダーリング/母父コングラッツ
安平・ノーザンファーム生産
セレクトセール1歳で藤田晋氏に9800万円(税抜き)で落札され、2歳10月京都のダート1800mでデビューすると4馬身差で新馬勝ちした。陣営が2戦目に選択したのはJpnⅢJBC2歳優駿だった。レースは後方待機から仕掛けると、サンライズジパング(L若駒S、GⅠホープフルS3着)を楽々とかわし2戦目で重賞を制覇。続くJpnⅠ全日本2歳優駿を7馬身差で楽勝しファンの度肝を抜いた。その後、サウジダービー、UAEダービーにも勝ち、快進撃を続けている。